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2008年4月12日 (土)

私はマルチの味方です

 プリアンプの導入、プレーヤーの入れ替えなどと続いてしまいました。ハイビジョン環境を整えるという当初の予定はどこ吹く風で、気がつくとオーディオ系の展開となっている我が家です (;^_^A アセアセ…。

 プレーヤーの話はまた書くんですが、私も一応mixiに入っていて、オーディオ系のコミュニティーをのぞきに行ったりします。すると、時々「初心者なんですが、オーディオはどこから始めたらいいんでしょうか?」というような質問があったりするんですよね。本家「音楽・道楽」も「初心者のための・・・」なんて銘打っていたりして、できれば「オーディオ仲間」「ホームシアター仲間」を増やして、その魅力を少しでも広めたいと思っていたりします。「よい音よい映像普及委員会」の自称会長なんです。で、話を戻しますが、mixiのコミュニティーでのやりとりを見ていると、やっぱり世の中は「ピュア」上位で、AVアンプは音が悪い、マルチは偽物だという雰囲気がどうもあるみたい。

 ピュアオーディオアンプとAVアンプを比べた場合、単純に同じ価格ならAVアンプは構成上よりいろんなところにお金が必要だから、音質は悪くなる。これは本当にその通り。やはり、純粋なクォリティーは落ちてしまいます。5チャンネルかそれ以上の増幅系とサラウンドのためのデジタル系、最悪は映像系を同居させざるを得ない宿命にありますから、音だけに特化できる製品とは違う。でも、これは純粋に音質だけを比較し、その優劣を競った場合の判断で、自分の楽しむ音楽としてどうかというのはまた違う側面もあると、私は思うのです。例えば、最もよくあるのはスピーカーの設置にどこまでこだわれるか。リビングで聞くとする。もう自分がセンター位置に座れない。BGMとして音楽を楽しむという環境ですね。あるいは、自室に置くけれども左右のスピーカーの高さはちぐはぐだと。こういうことはたくさんあるというか、こういう例の方がはるかに多いんじゃないかと思います。2人がけのソファーで夫婦で聴く。この良くあるスチュエーションですら、ピュアの世界では不純になるわけです。自分の試聴位置から左右のスピーカーまでそれぞれを等位置に配置できる。そういう環境にこだわれば、それはもう十分にマニアじゃないかと思うんです。そうしたいけど、生活がそれをさせないのが現実。この時点で「ステレオ」という概念は簡単に崩れてしまうんです。

 そこでAVアンプの良さが発揮します。AVアンプにはデジタル処理を使った自動調整機能があります。音質の確保を考えるなら最低でも自動調整機能がついているクラスのAVアンプなら間違いはありません。これはまさにデジタルの恩恵です。先の通りオーディオ的にはセンター位置はピンポイントなのですが、左右のスピーカーの位置が多少ずれていても、音の出るタイミングと音量を合わせることで位置の違いを吸収してしまうことができます。ちょっと高めのAVアンプなると、さらに左右の環境の違いで発生する音響上の違いをイコライザー機能で調整することもしてくれます。DENONやソニーなどは音の測定位置を部屋の中の数カ所に分けることで、リスニングポイントをさらに広く調整できるようにしています。私もパイオニアの自動調整機能に本当に助けられています。こういうデジタル処理をはさめば確かにピュアオーディオアンプより少し音がなまってストレート感は鈍ります。でも、ステレオらしい音場の豊かさやそれに対比される音像の引き締まった感じ、音の芯のぶれない良さというのが実感できます。クォリティーにこだわるのなら、ぜひ左右のスピーカーの音が一致するという体験をぜひして欲しい。そうして始めて「ステレオ」の良さがわかります。私も長くステレオを聴いていますが、AVアンプの自動調整機能は「こんなに違うものものなのか」と本当に実感しました。自動調整機能のオフにして、左右の音のバラバラ感に悩むよりは精神衛生上非常によいと思います。今や私のセッティングの目標はこうした「そろった音」がきちん出るようすることになりました。部屋の環境をオーディオ中心にはできない場合、デジタル技術で環境調整ができるなら、それをやらない理由はありません。最近のピュアオーディオアンプはトーンコントロールもバランス調整もありません。左右の音量をそろえて、音像のセンターを取るというのは結構大変な作業なんです。アクセサリーやケーブルを変えてもできません。このメリットは本当に計り知れないものがあります。

フェーズコントロール機能付きならパイオニア

 それとやはりマルチチャンネルに発展する可能性がある。マルチと言えばDVDやSACDですが、今や地デジ時代に突入しましたので、マルチのソフトはテレビから得ればよいのです。これで映画や今年開催される北京オリンピックもかなり違った音で楽しめること請け合いです。2チャンネル放送でも疑似サラウンド機能がありますから、常に楽しめます。マルチの音についてはいろいろ議論のあるところですが、私がこの記事を書こうと思いついた理由の一つには雑誌「stereo」の2月号のベストディスク2007の記事があったのも一つの要因です。今、世の中的にはマルチの分が悪い。SACDもCDとのハイブリッドになって、データとしてはCD、SACD2チャンネル、SACDマルチとたくさんのデータが共存するようになりました。マルチのデータ分がなければ、さらに2チャンネルのクォリティーが上げられるのにという議論をよく聞きます。世の中はまだマルチ環境が乏しいので、どうしても2チャンネル優先になるわけですが、私として逆で、2チャンネルを入れなければ、もっとマルチのクォリティーが上がるのにと思ったりするわけです。マルチの音は何がよいかというと、一つ一つの音の感触に立体的というか、丸みを帯びたふくよかさがあるのです。これは鮮鋭度がないというのとはまた違うのです。良いマルチ録音は音の鮮度が落ちたりしません。この音の丸み、ふくよかさが日常の音に近い感触を持っているんです。データ量というとCDやSACDの盤上のデータと言うことが話題になりますが、この感触というの耳に届いたときの実感としてのデータ量、脳に対する情報量の違いに基づいているように思います。音楽に触れるときの感覚がちょっと違う。マルチは5つのチャンネルから吟味された音情報を提供してくれる。2チャンネルの音のクオリティーではなくて、5つの音の作る情報量のクォリティーが上がる。優秀録音で推薦されているディスクにはこのマルチがけっこう多いんですね。私もビックリしました。評論家の皆様の間でもマルチ環境の導入は差があるようですが、導入していなくても否定的な意見はあまり見ません。SACD初期の:はだいぶ言われましたが、最近はほとんど見なくなったんじゃないでしょうか。もちろん、これもソフトによっての良し悪しはあります。経験的にクラシックがやはり合っていると思います。我が家の場合は基本的にデッド系のセッティングのせいもあるんですが、イメージがだいぶ違います。ジャズもきちんとマルチ用にとられた録音はバランスも鮮度感もよいようです。J-POPやロックはマルチ録音のものが少ないと思いますが、疑似サラウンドにしてもあまりパッとしない感じがします。

 ピュアオーディオかマルチ(AVアンプ)かというのは、結局その人の楽しみの方にあわせた選択になるのであって、優劣論争はもう古いんじゃないかというのが、こうした私の意見です。AVアンプも基本性能が十分なくらいに上がってしまったんです。「より上」をどう考えるかの違いだけです。たとえば、先日ようやくパソコンを買い換えたんですがOSはXPにしました。ピュアなOSとしての性能はVistaが勝っているとしても、私はXPで十分だし、古い使い慣れたソフトをそのまま使いたい。パソ自体は最新しようなのでとっても速くて満足しています。車もそう。以前はマニュアルとオートマの違いの論争がありました。走りならマニュアル。では、オートマが不十分でダメかというとそうでもない。今やオートマで足りないと思うことなんてありません。目的の違いで言えば、ピュアに走りを追求したい人はスポーツタイプのツーシーターで背の低い車が合っている。でも、家族や仲間とワイワイ乗りたい人はワンボックスの9人乗りがいいでしょう。通勤用なら小さくて短い軽が便利だし、冬の雪や山道などを通る必要があるなら4駆がよいと・・・。いずれももう車としての機能に不満はない。オーディオの世界もピュアとマルチは同じところまできました。スピーカーの形状なんてもう吹っ切れすぎている感じがあって実に楽しい。どの楽しみで選ぶか。それでいいんじゃないかというのが、道楽の世界です。

例えばソニーのTA-FA1200ESなら、ステレオでも自動調整機能がつく、デジタルアンプ

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