7D、現る
去る9月1日に キヤノンは今秋の新型カメラの7D の発売を発表しました。私のカメラは1年前に発売された50Dというものですが、これをかなり上回るというか、これまでのバージョンアップ路線からはずれた新路線のカメラとして注目されるのが7Dとなるのです。
では、これまでの「バージョンアップ路線との違う」というのはどういうことか。まず、注目されるのが視野率100パーセントのファインダーを採用したこと。これまで視野率100パーセントはキヤノンの最高級機のみの特権といえる特徴でした。90パーセント、95パーセント、98パーセントなどと微妙ですが、わずかにファインダーから見切れる部分を残すことで、最高級機と、通常の普及期の差別化を図ってきたと言われています。先日発売されたペンタックスのK-7が先に100パーセントファインダーを投入していますが、今週はニコン、キヤノン共に普及期帯での100パーセントファインダー時代に突入したことになりますね。
次ぎに思い切ったのはファインダー内で焦点を定める測距センサーをこれまでの9点から一気に19点に増やしたこと。しかも、全てがクロスセンサー。デジカメでオートフォーカス機能を発揮させるにはいくつかの測距ポイントを基準にしてフォーカス(ピント)調整をしています。マニュアルフォーカスなら画面のどこにでもピントを合わせることはできるのですが、オートを使う場合は、この測距ポイントが基準です。これが増えれば、画面の中でピントの合わせられる場所が増えるわけですから、撮影者の意図に添った撮影がより行いやすくなります。これはこれまでニコンの高級機が一歩リード(51点)していたのですが、キヤノンもそこに追いついてきたと言えるでしょう。光を測る測光ポイントも63か所となり、センサー自体に大きな見直しがあったことを示しています。キヤノンでは現在この7Dのシステムが最も進んだシステムになるはずです。7DはAPS-C機で、価格も定価19万円。いわゆる中級機ベースなのですが、システムとしては最も進んだ形になるわけです。
映像の処理システムとしてはキヤノン独自のDIGICがありますが昨年バージョン4に進化し、5DMark2で高い評価を得ているのですが、これをデュアル使用するという新しい使い方を提案してきました。映像処理チップを2つ使うというのは簡単なようですが、カメラのサイズは決まっています。そうすると大きさの制約、さらに使う電力の制約とダブルの制約を受けることになるのです。だから各社が映像処理チップを一生懸命作り込んでいるわけですが、これをデュアル使用で処理能力をアップさせることにしたわけです。このおかげでセンサー画素数が1800万画素とさらにアップさせたにもかかわらず、連写速度を上げることも成功しました。RAW画像のファイルサイズは前作の50Dが20MBでこれも十分に思いサイズなんですが、7Dでは一枚25MBという本当に大きなファイルサイズになっているというのに。
こうした撮影に関する中心機能をことごとく見直したのが7Dと言えます。現在デジタル一眼レフカメラの画質は通常範囲のプリントやネット表示する程度では大きな差は見えないと行っていいくらいの状態のようです。爆発的なヒットを飛ばしたキヤノンのKiss X2でも非常に美しい画質でしたが、今年発売となったX3では画素も1500万画素に上り、充分すぎる画質です。7Dの1800万画素もそれは同じ。では、何がこのカメラの魅力かといえば、こうした撮影にまつわる機能の充実度なわけですね。その意味でこれまでプロ用の最高級機にしか使われていなかったものをどんどん投入し、さらにセンサーや画像処理についても踏み込んで開発されたキヤノンのAPS-C機のトップ機というのが7Dの意義です。2桁ナンバーから1桁ナンバーの仲間入りをしたことにその意気込みが表れています。
このほか個人的にいうと50Dでカメラの下側にあったボタン類が左に移ったこと(下にあるベルトなどに当たってすぐに設定が変わるため)、設定の個人登録が3つに増えたこと、ボタン設定の柔軟性が上がったこと、電子水準器が搭載されたこと、防塵防滴性能がより高くなったことなど個人的にもうれしい機能がたくさん入りました。私にとっては非常に魅力的なカメラとなって登場した7D。実機の登場は10月2日だそうです。さて、実際の評価や売れ行きの方はどうなるのか注目したいカメラですね。
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