映画・テレビ

2009年2月13日 (金)

世界最速のインディアン

 ニュージーランドで暮らすバート・マンローは誰もが知っている変わり者。

 彼と「インディアン」は過去にニュージーランドスピード記録を樹立したこともあるが、今ではすっかり年老いて、わずかな年金を糧に壊れかけの小屋に住んでいる。そんな彼の毎日には愛車「インディアン」を改造し続けることしかない。思い立ったら夜中でもバイクをいじり、その結果を確かめるために砂浜を走る。インディアンでただただ速く走りたいと思い続ける彼を、周りの人々は応援しつつもどこか冷めた目で見ている。

 お金がないため愛車の整備も廃品で済ますしかない現実。しかし、彼が死ぬまでに夢見ていることは地球の裏側アメリカのボンヌヴィルで開催されるスピードレースに出て、世界最速の新記録を樹立すること。それは夢のまた夢だと、マンロー自身も思っていた。彼の理解者は隣の家に住む少年トムただ1人。

 しかし、そんなある日、彼はとうとう心臓病の発作で倒れてしまう。死に直面したバートは、夢を叶えるために小さな家を売ってでもアメリカに渡ることを決意する。

 

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2009年1月31日 (土)

我が家の2008年 ラジー賞は

 ラジー賞(ゴールデンラズベリー賞)といえば、アメリカでその年の最低映画を選ぶ賞。最低といってもごまんとある作品の中から本当の最低を選ぶわけではなくて、言うならばもっとも期待に添わない俳優、作品を選ぶ「期待はずれ大賞」のようなものですね。

 我が家で昨年もっとも「期待はずれ、がっかり大賞」をあげるとすれば・・・それは間違いなく 「少林少女」 。今をときめく女優の1人柴崎コウを主演として、「踊る大捜査線」シリーズで名をあげたフジテレビの本広克行が監督を務めると言うだけで期待は高まるというもの。競演も江口洋介さんに、岡村隆史さんと魅力的だし、タイトルに「少林・・・」とつけば、「少林サッカー」を制作して大ヒットを飛ばしたチャウ・シンチーとのつながりも明か。大ヒットを飛ばしそうな予感ぷんぷんですよね。

 柴崎コウさん演じる主人公・リンは幼いころに少林寺に預けられ、ようやく修行を終えて帰国した身。実家の道場はすでになく、師範だった岩井も今や田舎のラーメン屋の店長になっている。日本で少林拳を普及させる目的なのに、そんな場所はどこにもない。そんな時に知り合ったのは中国からの留学生ミンミン。彼女はスポーツ成績重視の大学で、ラクロスをするように命じられた女子学生たちの1人。リンは少林拳普及のために一緒にラクロスをやることに。

 しかし、しかし。その興行成績がどうだったかはともかく、こんなにがっかりした映画は久しぶり。

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2008年12月29日 (月)

バットマン ダークナイト 今年の1枚

 そろそろ「音楽・道楽で、ブログ」流の今年の1枚を考えないといけないと思っていたんですが、実を言うとことはいつもより視聴ペースが落ちていることもあるし、Blu-rayへの移行期で、思った作品もいまだ見ていないという事情もあります。どうせ見るならBlu-rayで、と思いながらも今年の前半は旧作のBlu-ray化が多かったし、発売されたもものの購入ペースが追いつかない事情もあります。新作のBlu-ray版とDVD版が同時発売になり始めたのはこの秋くらいからですからね。

 そんな我が家の事情の中で年末最後に飛び込んできたのが「バットマン ダークナイト」。上映時間152分という大作ながら、その息もつかせぬ展開で、最初っから最後まで全編緊張感あふれる仕上がりに度肝を抜かれました。本当にこの張り詰めた空気が1回も抜けることがない。これまでそんな映画があっただろうかというくらい。そう思えるのはつまり物語の展開に一片の無駄もないということです。

 前回ゴッサムシティーのボスを葬ったバットマンですが、街にはそのスキにボスの座を狙うマフィアがあふれてしまうという状況になっています。そこに現れたのはそのマフィアたちをも喰ってしまおうという一匹狼の凶悪な男・ジョーカー。物語の冒頭からジョーカーの行動はすさまじい。仲間とともに銀行強盗に入ったかと思うと、その仲間さえも次々と殺していく悪行。さらにはマフィアの会議に押し入って、バットマンを殺す代わりに裏金の半分をよこせとマフィアを脅して見せます。ジョーカーはナイフと、ガソリンと、ダイナマイトで人々の恐怖をあおり、町中を混乱に陥れていく。一方、ゴッサムシティーにも新任の若手検事が着任し、悪との対立を強めていました。つまり今回はバットマン、ジョーカー、マフィア、新任検事の4つどもえの構図の中で物語が進むのです。それぞれに思惑があり、時に手を組み、時に対決する緊迫の展開が続きます。街を守るのは誰なのか、街を支配するものは誰なのか、そして本当の正義と悪は・・・。

  

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2008年12月21日 (日)

ルパン三世 Blu-ray

 旧作アニメのBlu-ray化はなにやら1つのブームのようで、Blu-rayの売り上げてもアニメが上位を占めるようです。そして、とうとう登場したのが、ルパン三世の旧作シリーズ。

「ルパン三世vs複製人間」は1972年の公開。「カリオストロの城」は6年後の1979年の公開です。仕様としてはどちらも1080iに焼き直されいて、収録はMPEG-4 AVC。音声はオリジナルの他に、擬似5.1ch:dts-Master AudioとDolby-TrueHDが入っています。

 「ルパン三世vs複製人間」はルパン映画の第1作となるわけですが、いまだにもっともルパン三世らしい映画であると思いますし、個人的にはとっても好きな1作です。当時はまだよくわからなかったクローン技術をアニメの背景に取り込んで、世界を陰で支配する謎の黒幕マモーとの戦いを描いています。ルパンらしいおとぼけシーンから、フジコちゃんのお色気シーン、ルパンと次元、五右衛門との葛藤などなど盛り込むべきものを全て盛り込んだ上に、二転三転するストーリー。そして、なんといってもラストに登場する巨大な脳となったマモーの印象的な姿。当時の評判が上々だったかどうかはよくわかりませんが、これだけよく仕上がったアニメはなかなかありません。「カリオストロの城」以来、か弱い女性を助けるルパンが定番がしてしまってますが、もともとのお色気とハードさ、それに007的なエンターテイメントを加えれば、「vs複製人間」の方がずっと正統派のルパン三世でしょう。

 Blu-ray版の修正の具合ですが、映像の方はかなり古い作品なので、確かにアラは目立ちます。しかし、逆年代を考えればがんばってよく直したなぁと思うできです。いずれも丁寧な修正がされていて、ゴミや汚れはよく取れていました。音声の方は疑似サラウンドですが、やっぱりちょっと雑でしょうかね。もともとサラウンド的に聞かせる映画ではないので、目立ってサラウンドになった効果があるわけではありませんが、あればあったで楽しいものではあります。Blu-ray版なので、高音質を意識した収録形態ですが、これは宣伝のためのウリでしょうね。たぶん、TrueHDである必要はないと思います。

     

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2008年10月 1日 (水)

DayWatch デイウォッチ

 ロシアでは大ヒットした「NightWatch」ですが、日本ではもう一つということで、続編となる「DayWatch」は上演された映画館もかなり少なかったようです。しかし、このシリーズは最初連作が予定されていたわけで、この続編を見ずに作品の価値を決めるのもどうかと思います。個人的には「NightWatch」も気に入っていたので、ぜひみたいと思っていました。でも、先のように上映館は限られていたしちょっとあきらめ気味だったのです。それがBlu-rayで登場したのでかなりうれしかった。これで続編が見れるようになったわけです。

 前回よれよれだったアントンですが、我が子を闇から光に取り戻そうと生き甲斐を見つけたようです。また、新しい相棒を得て、気分も変わってきました。ヒーローらしくないのは前回の通りですが、ウジウジ感が薄れて、主人公らしくはなってきましたね。

 しかし、物語は「ビサンウチウムの乙女」と「偉大なる異種」の存在が明確となり、いよいよ光と闇の対立が本格化しています。「偉大なる異種」を得た闇は日に日に勢力を増し、やがて訪れるその日を待つばかりという雰囲気です。光の側はなんとか食い止めようとはするものの、伝説の力に徐々にすべを失っていく状態。そんなアントンの前に訪れたチャンスは「時間を戻して過ちをただす」と言われる運命の「チョーク」。それさえあれば過ちを正せるはず。アントンは初めて目的を持って前に進みはじめる。

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2008年9月28日 (日)

NightWatch ナイトウォッチ

 「NightWatch」は2006年に公開されました。当時はロシア版の「マトリックス」などと言われて、ロシアでも最新のCGを駆使した映画として大ヒットしたようです。日本ではどうかというと売り込みは派手だったのですが、興行的にはもう一つだったような気がします。でも、私はどうもこれはロシア版「マトリックス」などと紹介するから、かえって損をしたのではないかと思っているのです。なんせ「マトリックス」はCG映画であると同時にコンピュータワールドを、人間世界へと直接的に反映させたもので、Windows以前からパソコンにはまってきた世代にとってはその設定こそがまさに魅力的だったからです。しかし、一方の「NightWatch」の方はパソコンワールドではありません。パソコンワールドは科学の世界の象徴ですが、こちらは古典的な神と悪魔の世界だったからです。そうわかってみれば、同じキアヌ・リープス作品と対比するなら「コンスタンティン」の方がふさわしい。「NightWatch」とは光の側の番人であり、「DayWatch」は闇の側の番人を指しています。

 かつて光と闇は壮絶な戦いを始めたのものの、相互が互角だと悟り、停戦協定を結びます。条件としては光につくか、闇につくかは人間一人一人が自分で決めるというもの。どちらにも干渉してはならない。それをお互いに見張るために番人をおいたわけです。主人公・アントンは若気のいたりから、他の男と逃げた恋人を探し出そうと闇の魔術師のもとを訪れます。魔術師は取り戻そうとしてもすでにその男の子供できている。その子供を殺す必要があるというのです。アントンは、その子供を殺すことに同意し、魔術を仕掛けてもらいます。しかし、とっさのところでNightWatchたちが止めに入ったことで、アントンも異界の住人としての力に目覚めてしまいます。彼もまた、光か闇を選ぶことになるのです。

 やがてアントンは特殊な能力を使って、ルールを破ろうとする闇の住人たちを追いかけるNightWatchになっていました。彼は、自分が子供を殺そうとしたことに悩み、光と闇の狭間にある現実の人間の姿に悩み、それ故に捜査に没頭するばかりの荒れた生活に落ちています。そんなある日、バンパイアに連れ去られた子供を救出に向かう途中で、彼は伝説の「ビザンチウムの乙女」に出会うのです。呪われた「ビザンチウムの乙女」はやがて光と闇の均衡を崩し、そこに現れる偉大なる異種が闇を勝利に導くという伝説。アントンは再び狙われる子供を守り、また「ビザンチウムの乙女」の呪いを解くために傷ついた身体を引きずりながら捜査に向かう。

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2008年8月10日 (日)

ハリーポッター 不死鳥の騎士団

 6月、7月とバタバタしていたので、見るのがすっかり遅くなりました。一応シリーズ前作をBlu-rayでそろえていて、順番に見ていたというのもあるんですが、ようやく最新作である「不死鳥の騎士団」にたどり着きました。

 「ハリーポッター」シリーズもこうして順番に見てくると、1作、1作と話がくらく、重くなっていくのがはっきりとわかりますね。原作を全然読んでいないので、こうした暗さや重さが原作通りなのかはよくわからないですが、この世界を子供たちが喜んで読んでいるとしたら、それはそれですごい世の中なのかも。。。。

 ということで、「不死鳥の騎士団」は最初から最後まで暗く、重い映画となっています。ストーリーは前作「炎のゴブレット」から直接つながってきます。

魔法大会でヴォルデモートによってセドリックを目の前で殺されたハリー。そのことを悩みながらもまた、ヴォルデモートの恐怖におびえる日々。そこに、追い打ちをかけるようにヴォルデモートの復活はハリーの出まかせだとする魔法省の大臣たちは、ハリーはただ世間を騒がせているだけだと逆に攻撃の対象にしてしまう。治安の安定を望む魔法省はそんな悪の元凶はホグワーツにあるとして、学校に超保守派のアンブリッジを新任の教師として送り込み、徐々にその権限を利用してダンブルドア校長から学校の主導権まで奪おうとする。アンブリッジによってホグワーツでは魔法の使用も禁止され、ヴォルデモートにおびえながらも魔法の練習すらできないハリーたち。そこでロンとハーマイオニーはアンブリッジに隠れて、生徒たちでハリーを中心とする秘密組織を作ることを提案する。

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2008年8月 3日 (日)

ナショナルトレジャー2 リンカーン暗殺者の日記

 DisneyはBlu-ray開始当初から支持を表明し、Blu-ray普及の牽引役でもあったわけですが、今回のナショナルトレジャーのオープニングはこれまでよりいっそうど派手な演出となっていてビックリしました。シンデレラ城をバックにしたいつもの画像は同じでも、花火の音がやたらでかくて、あちこちから音がする。次世代DVD争いは見事Blu-rayが勝利したわけで、Disneyにとってはこれが勝利の雄叫びと言えるでしょうか。これからはさらに攻めていくぞという意気込みを感じさせますね。

 「ナショナルトレジャー」の2作目に当たりますが、実は何気にこのシリーズが好きなんです。1作目は小説でも話題になった「ダヴィンチ・コード」の発売も近くて、あまり目立ちませんでした。どちらもお宝探しがメインになるわけですが、「謎解き」のおもしろさで言えば、小説版の「ダヴィンチ・コード」はさすがにおもしろかった。映画版ではさすがにあの情報量が処理できずに苦労したようですが、それでも小説を読まれたであろう多くの視聴者にはあの世界が映画で見れるだけで価値があったと思います。一方この「ナショナルトレジャー」はそうした凄みとか、おどろおどろしい演出は皆無。本当に「冒険」のノリですね。ともすれば、RPGゲームのような作りです。なので、比べてしまえばノリが軽い。向こうは知的なお宝ですが、こちらは本当に金塊ザクザクを狙っているわけで動機もやや不純。直接比較ではどうしてもスケールダウンしている面が目立ってしまいました。でも、個人的にはこのくらいの軽さ、冒険が、素直に楽しめておもしろい。ディズニーのよいところは悪人が登場してもどこか間が抜けていて、本当の悪人が登場しないところ。だから、全編を見終わってもすっきりとした後味が残る。ヒーローを際だたせるための悪意のあるような演出がない。汚いシーンもない。家族全員で見て、ハラハラして、すっきり終わる。これぞディズニー。1作目はちょっと軽すぎた面もありますが、登場人物たちの関係がなかなかかわいくて好感が持てました。それで2作目となる「リンカーンの暗殺日記」はBlu-rayで買っちゃったわけです。

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2008年7月24日 (木)

魍魎の匣(モウリョウのハコ)

 前作の「姑獲鳥の夏」は京極夏彦さんの代表作・京極堂シリーズの第1作目を映画化した物でした。私はミステリーファンですが、海外物中心なので、京極夏彦さんの小説は実はまだ読んだことがありません。それでも興味はあって、「姑獲鳥の夏」は楽しみに見ました。何より私が気に入ったのは配役。主人公の陰陽師の京極堂役を堤真一さん、探偵役に阿部寛さん、京極堂の妹に妹に田中麗奈さんと私のお気に入りがそろっている。さらに事件の中心となる美女には原田知世さん、監督も実相寺昭雄さんとこれだけそろえば見ずにはおられない。しかし、残念ながらこの「姑獲鳥の夏」は予算不足も明かで、京極夏彦さんの世界を描き切るにはもう一つでした。舞台は戦後間もない東京で、物語はおどろおどろしい心の闇の世界を描いているとなれば、全編にどこか現実離れした世界を描かねばならない。2時間ほどの世界に封じ込めるには脚本ももうひとひねり必要でした。しかし、この作品にはやはり魅力があって、時々見てしまうんですね。結局、心の闇のそこには人間の欲望が渦巻いて、事件にも「不思議な物など何もない」。

  

そして第2作となったのがこの 「魍魎の匣」 。作家の関口くんには椎名桔平さんが変わり、さらに怪しい雰囲気をプラス。被害者の女優に黒木瞳さん、刑事には味の出てきた堀部圭亮さん、編集社の鳥口にはマギーさん、関口君のライバルの久保氏には宮藤官九郎さんなどの脇役もバッチリ。ただ、制作は前作と変わっていて、それがよかったのかも。物語の展開も前回活躍があまり見られなかった榎木津(阿部寛)探偵がメインになり展開も超ハイスピードになりました。戦後の東京や謎の筺屋敷も不気味な雰囲気を残しつつ、しかし、しっかり違和感のない空気になじませている。日本もSFXを使った映画がどんどん増えていますが、この映画も本当によくできています。前作より何もかもがパワーアップしているのは一目瞭然。

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2008年5月27日 (火)

優しいオタクたち 「キサラギ」

一日雨だったので、DVDを見てました。

見たのは「キサラギ」。今話題の小栗旬さん主演ですじゃ。

といっても、イケメンゴーゴーの内容ではなく、地味な中年系俳優陣との競演で、ストーリーの軸もアイドルを追っかけるオタクが主役。

小栗旬君演じるハンドルネーム「家元」君は、自分の愛したC級アイドル「如月ミキ」の自殺から一年後、一周忌の思い出パーティーを企画する。

声をかけたのはこの一年間ミキを忘れず掲示板に参加していた仲間たち4人。

「スネーク」「安男」「いちご娘」「織田裕二」。

思い出話に花を咲かせるはずの予定だったのに、一人の発言から、ミキは本当に自殺したのか・・・とい深刻な話に展開して。

徐々に明らかになる5人とミキの関係。

いったい本当に如月ミキは自殺だったのか、それとも殺されたのか。

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2008年5月21日 (水)

ベクシル

 アニメと実写の融合ということで「300」と「ベオウルフ」の話をしましたが、「ベクシル」も同じような表現の世界を模索している作品のひとつでしょう。こちらは「ベオウルフ」とは逆で、アニメであることを売りにしていますが、作るときはやはり人間の動きをコンピューターに取り込んで絵を作っていくという方式で、やっていることは同じ路線です。同じ系列の前作としては「アップルシード」があるわけですが、「アップルシード」の正統な続編は別に「エクスマキナ」があります。時期的に重なっているんですが、制作も同時進行なんでしょうか。私はまだ「エクスマキナ」の方は見ていないので、どっちがどうとは言えないんですが。。。で、「ベクシル」の方はオリジナルの劇場版アニメということになります。

 「ベオウルフ」がCG場面ではカクカクとぎこちない動きをするのに対して、「ベクシル」の方はなめらかな動きとそこから生まれるスピード感が自慢のひとつ。これは日本のセルアニメの技術力をそのまま生かしているというか、本当にきれいです。おもしろいのは絵作りもその「ベオウルフ」とは対照的で、実写の表現を目指すあまりに人間の顔の荒れ具合や肌の質感が必要以上に細かい「ベオウルフ」と、人間の顔が光沢のツルツル系でまるでマネキンのような「ベクシル」という違いもあります。このマネキン系の人間に感情移入できるかどうかが「アップルシード」や「ベクシル」の価値を分ける第一の関門と言ってもいいのかもしれません。個人的には「ベオウルフ」も「ベクシル」も一長一短で、アニメと実写の融合を目指しているにもかかわらず、登場人物たちに実在感がなかなか生まれないのが課題のような気がします。どちらもわざわざ手間をかけて凝った作りをしているわけですが、このキャラクターの違和感が作品の評価を左右している大きな一因と言ってもいいんじゃないでしょうか。人間は不思議なもので、アニメならアニメにしてくれた方が、この実在感を感じるし、人形などを使った「コープスブライド」でも実に生き生きとした感じを受けるのに、どうもこの2作には何かが足りないんですね。映像作品としての試みとしてはまだ中途半端な段階であると言ってもいいと思います。

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2008年5月11日 (日)

300対ベオウルフ

300対ベオウルフ

 今やCGのない映画は皆無と言っていいほどで、どこかには必ずCGによる補正が行われています。そんな当たり前のことを知っていながらも、ここまでCGにこだわると、映画というのはいったいどこに行くものなのかと不思議に思うのもまた正直なところかも。

 「300」は伝説の都市「スパルタ」を描くスペクタクル映画。戦えないものは生きる資格がないという伝統に従い、幼少の頃から鍛えられ、有能な戦士として育てられるスパルタの町。しかし、ある日、この小国にもペルシア帝国の軍隊が押し寄せ、降伏を迫る。しかし、力に屈することを良しとしないスパルタの国王は、わずか300の兵を連れ100万のペルシア軍隊との戦いに望む。

 一方の「ベオウルフ」は伝説の英雄「ベオウルフ」の伝記。ギリシア神話の時代、数々のものを倒してきたベオウルフは、次に巨大な魔物グレンデルに苦しむ小国を訪れる。誰もが絶望を抱く中、ベオウルフは大格闘の果てに見事に魔物グレンデルを退ける。しかし、グレンデルには美しき母がおり、死んだグレンデルの代わりにベオウルフにある取引を持ちかけるが・・・。

     

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2008年5月 5日 (月)

AVP2に愛はあるのか

「エイリアンVSプレデター」の1、2を続けてみました。

実は「エイリアン」シリーズが大好きなんです。ベストはもちろん「1」なんですが、

最初は存在すらもよくわからなかったエイリアンも、「2」以降は隠れているのか、隠れていないのかよくわからないくらい大暴れして、どんどんアクション性が強くなりますよね。

 で、好き嫌いも分かれるんですが、それぞれの作品に個性があって、どの監督たちもみな「エイリアン」という存在が好きなんだろうなぁ、自分のエイリアンを表現したいんだろうなぁと思えるんです。そう思えば、「エイリアンシリーズ」は、シリーズ作品というよりは、みんな「エイリアン」を取り上げたオマージュ作品なんですよね。

そこがまたエイリアンシリーズのおもしろさかと思うのです。

それがこの「エイリアンVSプレデター」はどうも「プレデター」の方に肩入れしているんですよね。エイリアンは宇宙最悪のトカゲで、みんなの嫌われ者だと。

その設定がどこまで好きになれるかが、こちらのシリーズを好きになれるかどうかの鍵になる気がします。逆にいえば「プレデター」が好きになれるかどうか。

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2008年2月24日 (日)

オリジナルvs新版 「犬神家の一族」

以前から書こうと思いつつ、書き伸ばしていた「犬神家の一族」。

「オリジナルvs新版」とすれば、オリジナル版が優れていたことには異論はないと思います。そのインパクト、斬新さ、役者の存在感、物語の完成度、どれをとっても素晴らしく、次々に新作がリリースされたことにも、その評価がいかに高かったかが現れていますね。

一方遺作となった新版「犬神家の一族」は制作当時こそ富司純子さんや松嶋奈々子さんを起用して話題になりましたが、映画の評価としてはパッとしませんでした。何せ映画ファンなら誰もが一度は見たはずのオリジナル版とそっくりな脚本、演出、カメラ割りですから、「あの新しさ」がどこにもない。そもそもがミステリーですから、見る方はネタも結末もすべてわかっている。そうなれば見る方は誰もが評論家モードに入ります。オリジナルと何が違うのか、どこに「新版」の意味があるのか。でも、それがなかなか見えてこないというか、本当にない。目立つの金田一耕助の石坂浩二さんのシワばかり。それでやっぱりみんなガッカリしました。

新しいもの好きな市川崑監督がなぜ、そのままリメイクしたのか。市川崑監督のニュースを聞いて、私も金田一耕助の一連のシリーズ再び見ることにしました。

    

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2008年2月18日 (月)

あの人、まるで天から来た人のようだな 市川崑監督と金田一耕助

 今週、日本映画を代表する市川崑監督が亡くなられました。市川崑監督にはいろんな作品があって、いろんなジャンル、いろんな主題にチャレンジされてきた監督だと思います。映像の見せ方がいつも斬新で、新しい切り口の表現をずっと探しておられた気がします。それをうまく支えていたのが脚本のうまさ、すばらしさ。新しさを単に興味本位な形で終わらせずに、作品の中にしっかりと溶け込ませるうまさ。作品として本当に素晴らしい。

 この週末は市川崑監督の追悼の意味を込めて、石坂浩二さん主演の金田一耕助シリーズを見て過ごしました。市川崑監督の遺作となったのは「犬神家の一族」のリメイクとなったわけですが、もとは1976年の作品でした。当時小学生の私には池から両足が突き出た映像が衝撃的で、恐いというよりは今まで見たことのない世界に唖然とした感じでしたね。誰もがそうだったと思います。あの頃の僕たちはプールでいかにうまく逆立ちをするか必死でした (゜゜;)\(--;)ソッチカイッ。首が飛んだり、白いマスクの怪人が出てきたりするのに、出てくる探偵は着物姿でフケだらけて、登場する誰よりも冴えない風体。どこかとぼけていて、ふざけているようなのに、ときどきすもの凄く鋭いことを言って、謎を解いていく。小学生の私は「刑事コロンボ」と「金田一耕助」が大好きでした。

 

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2007年11月 2日 (金)

この話は、ある女の子にまつわる話だ スパイダーマン Blu-rayBOX

 Blu-rayもまだまだHD DVDとの競争を繰り広げているようです。8月には「Mi:Ⅲ」や「ドリームカールズ」などを発売してきたパラマウントと、ドリームワークスがHD DVDとの長期契約を結んだようで、Blu-rayの制作をしばらく注したという悲しいニュースがありました。期待していた「ザ・シューター」や「トランスフォーマー」がBlu-rayで見れなくなったのは本当に淋しい(「ハリーポッター」シリーズも初期3作が発売延期となったし)。ただ、年末にはBlu-rayでも話題のシリーズ作品がいっぱい出てくるということで、これからの発展を期待したいところです。

Spiderman  その先陣を切って登場したのは「スパイダーマン」のトリロジーボックス。孤独で、切ないヒーローとして登場したスパイダーマンもとうとう最終章になったわけです。ドジで、間が悪くて、何かにつけてさえない冴えない青年だったピーターが、科学技術によって生み出されタスーバースパイダーに右手を噛まれてからはや5年。叔父さんの死、親友の父親との決闘、幼なじみのメリー・ジェーンとの恋、大親友ハリーとの葛藤。スーパーパワーを手にいれたものの、ヒーロー稼業の忙しさに追われて私生活はボロボロ。職にも就けないし、ボロアパートの家賃も払えない。大事な叔母さんの家さえも銀行にとられてしまう始末。さまざまなことがあった5年間でした。ヒーローといっても所詮は20才そこそこの青年であり、戦いだって荒削り、あちこち壊したり、滑って転げてみたり、壁から落ちてみたり、時にはスランプに陥ったこともありました。個人的にいうと、この冴えないヒーローは、もう一つスッキリしないフラストレーションの固まりで、いまいち感情移入できないヒーローでした。ピーターはどうも自らわざと不幸に陥っていくような不器用人間なんですよね。普通なら上手に、おいしいとこに飛びつくところを、わざと悪い方を選ぶ。暗い方に行く。だから、物事がちっとも明るくならない。ネガティブ思考のヒーローなわけです。映画の1と2は、ともにそうしたものかどこか引っかかって、心底楽しめない作品でした。ピーターか惹かれているメリーだって、最初は不良のガールフレンド、次はスターを夢見て、気がつくと宇宙飛行士と婚約・・・どうも軽いじゃないですか。キルスティン・ダンストもどこか癖のある顔立ちで、普通のヒロイン像とちょっとずれているし。公開当時から最新のCGは話題でしたが、こうした理由から我が家で上映されることはほとんどないという作品になっていました。設定はほぼ同じなのに、何につけポジティブなスーパーマンとはまるて違うヒーロー映画。。。

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2007年7月15日 (日)

空が黒くなってくるとね、なんだか悲しい気持ちになるのね どうして?

最近なんかアニメを見る機会が多いですね。
特にアニメファンというわけではないんですが。夏休みが近いせいでしょうか。

 松本大洋さんが原作の「鉄コン筋クリート」が映画化されたというので、発売を楽しみにしていました。当初はBlu-ray盤も発売予定だったんですが、どういうことかDVD版のみの発売となってしまい、泣く泣くDVD版を購入しました。僕はこの原作を知らないんですが、松本大洋さんのマンガと言えば、太い線と大胆な構図、独特な世界の独特な登場人物がが特徴ですね。実は野球を題材にした「花男」が大好きだったりします。声優陣も豪華で主人公のクロには二宮和之さん、シロには蒼井優さんと共に昨年からテレビ映画で活躍した2人です。この組合せなら見ずにはおられません。

 クロとシロは、ネコと呼ばれる第一級虞犯少年の2人組。周囲の発展に取り残され、汚れた町並みが吹きだまる宝町が2人町。2人は孤児であり、家もなく、学校にも行かず、空き地に捨てられた車の中で、恐喝やスリをしながら暮らしをたてている。頭が切れ、血を見るのも恐れないクロは、宝町の裏の顔として町を仕切るほどの存在になっていた。相棒のシロは、11才になっても自分では服も着れず、靴のヒモも結べない。帽子と時計を集めるのが趣味で、いつも脳天気な夢を見て、クロが地球の平和を守っていると信じている。そんな2人の宝町に、ある日ネズミと呼ばれるヤクザが戻ってきた。ネズミの組織は金儲けの上手な新興組織と手を組んで宝町に「子供の城」を作るために宝町の地上げを開始したのだ。自分の町を荒らされるのを黙ってみていられないクロと、ヤクザたちの血で血を争う戦いが始まった。。。

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2006年12月26日 (火)

今年は音楽系のDVDも豊富でした

 他にも今年はミュージカルや音楽映画というものもたくさんでました。もちろんもっとも話題になったのは皆さんもよく知っている「オペラ座の怪人」。こちらはシステムのチェックディスクとしても非常に素晴らしい。

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2006年12月24日 (日)

今年のDVD その2

 昨日は派手目というか、「音楽・道楽」らしく、ホームシアターを満喫できるソフトを紹介したんですが、今年を振り返ってみると、派手派手なエンターテイメント映画は実は少なくて、印象に残るのはちょっとだるくて、ちょっと暗くて、スターのあまりいない作品に味のあるものが多かったようにも思います。B級ではないけど、佳作というように語られるものが多かった。まずアクション系のものを上げると「アイランド」「V フォー・ヴェンデッタ」「ボーン・スプレマシー」「トランスポーター2」などはもっと評価されてもよいんじゃないかと思います。これらは話題になる俳優さんも出ているし、昨日あげた超がつくA級作品とは言えなくても、その分無理がなく、ストーリーも楽しめるし、映画としてこれらの方が好きだという人もたくさんいるんじゃないでしょうか。

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2006年12月23日 (土)

今年のヘビーローテーション DVD

 DVDで今年もっともよく見たのはやっぱり「スターウォーズ エピソード3」でした。発売は昨年の暮れだったかもしれませんが、今年は我が家もいろいろと変化があって、そのたびに確認したくなるソフトの一つなのです。ストーリーや内容にはいろんな意見があるんでしょうけど、音と画という点では本当によくできていますねぇ。特に冒頭の宇宙戦争シーンは暗闇の中に展開する戦闘機の光が印象的で、これを鮮明に再生させるのは我が家ではまだ難しいところです。このシーンは音も速く、あちこちにちりばめられていてサラウンドの醍醐味を味わえる点でも素晴らしい。このシーンを再生してしまうと、結局最後まで見てしまうんです。同じようにちょっと前の作品ですが、「アイ,ロボット」「ヴァン・ヘルシング」は我が家の定番となっています。

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2005年12月24日 (土)

クリスマス・シアターでは何を見る?

スター・ウォーズ エピソード3 / シスの復讐

EP3 クリスマスにどんな映画を見るか・・・というのは
いろいろと意見の分かれるところ。

最新作もいいし、家族で楽しめるアニメもいいし、
もちろんラブ・ストーリーもあり。。。。
今年の話題作で、みんなが知っていて、
しかもホームシアターの迫力でお客をあっと驚かせたいなら、
もちろん、これしかない。

「エピソード3」の見せ場はスタート直後にやってくる。
これまでスターウォーズシリーズに期待しながら、
ありそうでなかった、宇宙での戦闘シーンが、やっと見れるのだ。
圧倒的な宇宙船の数、
そこを猛スピードで突き抜けていく戦闘機。
これぞ、スターウォーズに求めていた世界だ。
このシーンはスクリーンが大きいほど楽しい。
画面が小さくなるとたくさんある宇宙船が゛どんどん小さくなって、
その存在感を示せない。
広ーい宇宙に、無数の戦艦があることが、
戦争の規模が拡大していることを示している。
そして、この場面で欠かせないのはやはりサラウンド。
横から、前から、後ろから、
雨のように音がやってくる。
これでビックリしないお客はいないだろう。
きっと、口を開けたまま15分間は何もできないはず。
ホームシアターのフォースの力に誰も動けないのだ。

でも、うちのシステムではこのディスクを再生するのに十分ではない。
「エピソード3」は久しぶりに映画館で見た作品だった。
地元の映画館は映像も音も全くダメで、
我が家で見る方が数倍楽しいから、もう全然行っていない。
「エピソード3」を見たのは京都に出張したときだった。
「TOHOシネマズ 二条」はTHX映画館でも最新の設備をそろえた映画館。
電車待ちの3時間ほどの空き時間を使って見ることができた。
「TOHOシネマズ 二条」は本当にすごかった。
先にあげた冒頭の宇宙での戦闘シーン。
我が家と比べると星の数、宇宙船数が少なく見える。
これはスクリーンの大きさだけでなく、
コントラストや分解能が圧倒的に負けるためだ。
サラウンドにしても左右の空間の密度が足りない。
「TOHOシネマズ 二条」の方がずっと広い空間なのに、
音の密度も移動感も素晴らしかった。さすが最新の映画館。
我が家ではとてもとてもそんな再生にはならない。

といっても、「エピソード3」は大人から子どもまで、みんなで楽しめる。
誰もが知っている結末に向かって話が流れるから、
見る方にもゆとりがある。
オビワンのあまりの頼りなさ、
スカイウォーカーのわかりやすい反発とおごり。
R-2D-2がタコ墨を吐き、いまだに通信機を内蔵できなかったり、
秘密のはずの2人の恋なのに、けっこう人前でいちゃついていたり、
よく見るとクローン兵の顔がきちんと同じ顔をしていたり・・・。
どんどん話が進むにつれて盛り上がりもあれば、
つっこみどころも満載。
最初の20分を見せて、CGやサラウンドで圧倒してもいいし、
ダースベイダーを作らねばならない強引な展開を
ニヤニヤしながら楽しんでもいいし・・・。
いろんな評論家を生み出した「エピソード3」は
まさに最高のエンタテーメント映画になっった。
みんなで楽しむという点においては、
今年はこれ以上のものはない。

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