2008年1月25日 (金)

寺島靖国さんの「メグ」にも行きました

 そうそう年末には、レクストさんと合わせて寺島靖国さんで有名なジャズ喫茶「メグ」にも足を伸ばしました。こちらは同じ東京でも吉祥寺。新宿を超えてさらに向こうに行くんですねぇ。地方在住者は山手線から離れると怖いんですよねぇ。山手線圏内なら必ず戻ってこれるという安心感があるんですが、そこから離れるともうどこに向かっているのかも自信がなくなります。向かったのはジャズ喫茶「メグ」。ジャズオーディオ界では超がつくほど有名なお店です。経営者が寺島靖国さんですからね。で、一度は行ってみたかったんですが、時間がないとなかなか吉祥寺まで向かうということができません。今年はようやくそのチャンスが訪れたという感じです。

 「メグ」なんですが実は地図らしい地図がないんです。ネットで探しましたが見あたりません。結局、住所からたどってネット上のマップサービスを利用して経路を確認しました。行ったのはレクストさんと同じ12月28日。平日のお昼です。吉祥寺はまったく始めて。高架橋の下の出口から出て、前の通りに沿って進みますが、目印らしい目印がないので、ちょっとわかりにくかったです。「メグ」のある小道に入る角にあるビルの名前が頼りなんですが、ビルの名前が大きな看板ででいる分けでもなく、最初はちょっと行きすぎてしまいました。戻って、その小道を進むんですが、これまた「メグ」がわかりにくい。こちらも大きな看板があるわけではないんですね。実をいうと私は「メグ」がなんとなく地下にあるというイメージを持ってました。だから、なんとなく1階から下に向かうような入り口を捜してたみたいです。本当は2階になんですね。小道の入り口に戻ってよくよく見たらわかりました。「あ、階段昇るんだ」と。

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2008年1月 4日 (金)

菅原正二さんの「サウンド オブ ジャズ」

 今年一番最初の記事は、岩手県一関市にあるジャズ喫茶「ベイシー」の店主菅原正二さんの「サウンド オブ ジャズ」について書こうと決めていました。この本はもともとは「ジャス喫茶「ベイシー」の選択 酒とジムランの日々」として出版されたものの文庫化です。と言うより、「ステレオサウンド」誌に連載されている菅原さんのエッセイを収録したものという方が分かりやすいと思います。私は現在その「ステレオサウンド」誌が大好きで、毎号購入していることもあって、文庫と言っても、あらためて買うつもりはもともとありませんでした。だから、実際の発売は去年の初めでしたが、私が買ったのは11月に入ってからでした。そして、一度読み始めたら止まらなくなってしまいました。
 オーディオという辺境の趣味は分かってもらえるようで、実はなかなか分かってもらえません。まあ、何でも趣味の世界は没頭している当人しかその楽しさはわからないのかもしれませんが、この本を読んでいると素直に、ああここにわかる人がいる、大先輩がいると思えるのです。

 例えば、「ベイシー」で最初のスピーカーを自作するくだりがまず楽しい。部屋の柱を切ってエンクロージャーの支えにしたり、布団を吸音材にしてみたりと、それは破天荒なのだが、「スピーカーの気持ちになって考える」という菅原さんのポリシーはまさにオーディオマニアの心を揺さぶる。「スピーカーの気持ち」を本気で考える人はそんなことまでできるのかっとまず圧倒されてしまう。ひたすら音にのめり込む菅原さんの姿も尊敬に値する。ある日一瞬浮かび上がったコルトレーンの姿とはどんなものだっただろうと想像する。レコードプレーヤーのオイルに悩み、スピーカーケーブルのわずかな長さに音の違いを感じる。激しい音圧の中にさっと飛び込んで音のバランスを把握する。どれもこれも、オーディオマニアならやってそうな出来事だが、実際にそこまで追求する人がいるのかということに感動してしまう。私達もいくつかは経験し、チャレンジし、挫折しているが、菅原さんは全てやり尽くしているかのよう。それが菅原さんの日々の中ににじんでいる。だから、きっとこの方の音はすごいはずだと納得できる。もちろん、マニアの音には好き嫌いがあるわけで、万人が納得できる音があろうはずもない。そうではなくて、菅原さんの熱意のこもった、菅原さんらしい音なんだろうなぁと納得できる。オーディオはそれでいいんじゃないかと思う。
 私も以前はニュートラルな音を目指していた。万能な音。原音に忠実であればどんな音楽も再生できるはずと思う。しかし、これは正しそうで正しくない。万人の音は、結局自分の好きな音、自分がひたりきれる音ではない。自分がひたれない音、感動しない音は楽しくない。そんな単純なことに気がつくのにだいぶかかった。もちろん、バランスは大事。個性と自分勝手はまた違う。結局、オーディオの世界はまだ未熟なもので、正しい音というのはたくさんあるのだ。これまで各メーカーの音をいろいろ聞いて、どれが正しいのか、ニュートラルなのかと考えていた自分がバカだったと気がついた。どのメーカーの人もみんな自分の正しい音を目指しているし、それに間違いはないのだ。それでもみんな個性がある。というか、個性ができる。それを買い、使う私達にも好き嫌いがある。それを否定してもはじまらない。結局自分はどんな音がうれしいんだろうと、自分に素直になれることが大事なんだと気がついた。菅原さんはまさに最初からそういう人だ。だから、エンクロージャーの中に布団があってもいいのだ。プレーヤーはケースのない裸のままでもかまわないし、ケーブルもメーカー品なんかでなくもいい。しかし、レコード針は自分の気に入った音が出るものを見つけるまでいくつでも取り替え続けるし、スピーカーのほんのわずかなズレも気に入らない。自分の思う音に正直なのだ。そこに自分のコルトレーンがいる。自分のベイシーが歌う。そうしたひたむきな人の音が悪かろうはずがないことを、私達は知っているのだ。

 オーディオの話しも楽しいが、多くの人の出会いの話しもまた魅力的だ。オーディオ評論家の菅野沖彦先生がベイシーを訪れたときの話し。岩崎千明さんの豪快な個性。エルビン・ジョーンズの繊細かつ楽しい人柄。そうした出会いもまたオーディオの世界な気がする。オーディオは本来孤独な趣味だけれど、ネットの世界が広がって、多くの人の交流や世界の広がりを感じることができるようなった。楽しみが共有でき、仲間がいることが実感できる。この本にはそうしたたくさんの出会いもまた詰まっている。

 「今は先見の明がある人は多いが、あきらめきれぬ人は希になった」と石山修武さんの言葉(「室内」1990年3月号 ”現代の職人”)を借りて、菅野さんは語る。僕はこの言葉が好きだ。「あきらめきれぬ人」。趣味の世界でも、仕事の世界でも、ものわかりがよくなったのでは何かが終わってしまう。結局こだわりのある人は「あきらめきれぬ人」なのだ。もう一つ、もう少しと思っている人が前に進む。泥臭くて、偏屈で、頭が固い。そういう生き方をしたいと思う。最近周りを見てもそういう人が少なくなった。若い人も、実はみんな利口になった。生きることや仕事のやり方が上手だ。器用でうまい。物事もよく知っている。でも、みんなサラサラしている。それがどうも気に入らない。オーディオもそうだ。どのシステムも平均点は高い。どんな製品でも聴けないような音はなくなった。ノイズだらけの製品なんてひとつもない。だからこそ、最近は高級機にはちゃんと個性があった方がいいと思うようになった。しっかりとした自分の音、信念があった方が音はよい。そうした製品が奏でる音楽は何かしら心に触れるものがある。
 この小さな文庫本はそんなことを教えてくれる。「ステレオサウンド」を読んでいる人はすでに一度は読んだことがあるものばかりかもしれない。最近のエッセイはちょっと理屈っぽくなってきて、私には時に読み切れないものもあるけれど、この頃の文章は心地よい。オーディオっていいなぁ、ジャズって熱いなぁと思える。オーディオの世界で暮らす人には、ぜひ、読んでもらいたいと思った。

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2007年10月13日 (土)

メセニー/メルドー ツアー 2007

せっかく東京に出張にきているのですから、
アフターファイブをいかに過ごすのかというのは地方在住者にとっては重要な点です。
秋葉原めぐりも楽しいのですが、他にもいろいろと予定を詰め込んでみました。

Nhk 2日に訪れたのはNHKホール。代々木に行くのも初めて。
原宿駅をおりて、人通りの淋しい暗い道を地図の通り進みましたが、
本当に誰もいなくて、こんなところにホールがあるのかかなり心配しました。
しばらく歩くとちょうど代々木公園の看板が見えたので、ここで位置確認。
すると、ああ良かった。そこから公園沿いに左に折れて進むとあるんですね、NHKホール。
看板も何もなく、本当にわかりにくいぞ、NHK。

Nhk02 この日楽しみにきたのはジャズギターで世界1ともいわれるパッと・メセニーと、
今やジャズピアノをリードするブラッド・メルどーのライブなのでした。
ジャズ界では有名な2人ですが、NHKホールの周辺に集まった人たちは少なくて、
やっぱりジャズ人気もまだまだだなぁという感想ではありました。
実はこれがすごく腹立たしいんですが、私の席は2階席のものすごいうしろなんです。
ネットで購入したんですが、それでもS席です。
昨年、今年と代表的なアルバムも出していることだし、人気があるんだなぁと思っていたわけです。
しかし、実際に会場に入ると、ものすごい空席だらけ。
ちらほらとではありません。
ある区画全部が一面的に空席なわけです。しかも、それが私たちの前にドカンとあったりする。
そういうカ所が何カ所もあるんですね。
もうこれはいったいどういうことなのか。
私の隣や周囲の人たちもこれには本当にビックリしてました。
空席かこんなにあるんだったら、前に詰めさせてくれたって問題はないでしょうに。
本当にこれは残念。

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2007年4月29日 (日)

空気感を再生したいジャズトリオ

 SACDが高音質だということが良く言われます。確かにその通りなんだろうと思うのですが、我が家のメインはジャズであり、基本的にどうしても中域メインで演奏が行われるせいのなのか、いまいちはっきりとしたメリットが感じられないのが我が家の現状だったりします。昨年行った大阪のオーディオショーでは「もうSACDしか聞かないことに決めたんです」とおっしゃる方もいて、「そうかぁ、そんなに違うものなのかぁ」と変に感心して帰ったりもしました。クラシック系を見ていると確かにSACDがたくさん発売されているようですし。

 我が家だとSACDは確かにSNがちょっとよい。なので、分解能も少しよく聞こえます。私のようなオーディオマニアは基本的にはそうしたところで音の良さというか、システムの向上を感じたりするので、確かによい音だろうというのはそういうことです。でも、ジャズの世界はクリアな音場ならよいかというと、そうでもなくて、SACDは音の骨格というか線が少し細くなるというか、肉がそげちゃうという感じに聞こえたりする。ジャズというのはどこかに情念が入っている音楽で、それが喜びにしても、哀しみにしても、怨みにしても、ちょっとねちっこいところが音楽的な要素にあるんじゃないかと思うのですが、その辺までクリアな質感になってしまう感じがするのです。そういうことで、我が家もSACDを買うんですが、ちまたで言われるほどこだわってもいないし、SACDに肩入れするほどでもない状況にあります。

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2007年1月12日 (金)

14 Years After

14yearsafter  以前、ホームページの方で「土と水」というCDについて書いたことがあります。今でもこのCDは繰り返し聞いていて、音場空間と楽器のバランスなどを確認させてもらっています。このCDはASC(アコースティックサウンドクラブ)という会の方たちと評論家の江川三郎先生、広島のSOUNDDENというオーディオのお店、ライブバー・ミンガスの方々が協力して作られた自主制作的なアルバムです。自主制作ならではのこだわりが随所にあって、大手メーカーの作る量販型のCDとはまた違う魅力があるといえます。彼らの手によるCDは他にもあるんですが、昨年の年末に最新版の「14 Years After」というCDをまた購入させていただきました。発売当初は通常のCD盤のみだったのですが、年末にはクライオ処理盤が出ましたので、こちらを買いました。

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2007年1月 3日 (水)

One more Time !!

Countbasie さて、21時半を少し回って演奏はスタートしました。本当に素晴らしいものでした。カウント・ベイシー・オーケストラはドラムのButch MilesさんとボーカルのMelba Joyceさんを入れて総勢19名。見事にそろった演奏のパワーと、個々の音色がおります豊かさはまさにビックバンドの楽しさそのもの。後半の「Whirly-Bird」では会場の盛り上がりも頂点に達しました。

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2006年12月30日 (土)

ブルーノートまでの長い旅

 整理券の配布まで30分ほどあります。コの字型の列ですが、50人以上は並んでいる感じ。見るからにグループとかカップルは計算できますが、1人の人は座席1人とは限りません。整理券番号は開くまで会場に入る順番ですから、グループで入られる方々もいるわけです。四国から出てきたんですから、よい席を取りたいと思うものの、さすがに人気のビッグバンド。平日の火曜日、21時半からのセカンドステージなら席も取りやすいかと思ったのですが。

ブルーノート東京

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2006年12月28日 (木)

目指せ、ブルーノート東京

 正直に言ってジャズクラブに行くというのは人生はじめのてこと。「何だ、お前ッ。それでもジャズファンかっ」と言われてしまえば、恥ずかしい限り。ジャズを聴きはじめて10年弱。田舎暮らしということもあって、ジャズクラブになかなか縁がありませんでした。しかし、今年の最後になってようや足を運ぶチャンスが訪れたのです。しかも、ジャズクラブ・デビューは名門「ブルーノート東京」。そして、演奏は今年もっとも私を惹きつけてやまなかった「カウント・ベイシー・オーケストラ」でした。

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2006年12月18日 (月)

今年のヘビーローテーション ジャズ

 アーティストとの出会いというのは大切だなぁと感じます。最初に買ったディスクの印象が悪いと、次のディスクにはなかなか手が伸びない。ジャズというのは、ヒット曲を買うわけではありません。ディスクを選択する要素はいろいろあるでしょうが、アーティストで選ぶというのが一般的ではないでしょうか。そういう意味で、私にとって不幸な出会いをしたしたのは「ウィントン・マルサリス」でした。

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2005年12月20日 (火)

エラ・アンド・ルイ

エラ・アンド・ルイ

erarui 僕は実はというとボーカルものはあまり聞かないのです。でも、今月封を切ったこのアルバムはとってもご機嫌。すぐにお気に入りの一枚になりました。ジャズ好きの方には今さら説明する必要もない一枚なんですけどねぇ。ジャズ歴の短い私はまだまだ知らない世界がたくさんあります。

エラ・フィッツジェラルドはファーストレディーと呼ばれる代表的なシンガー。お相手するルイ・アームストロングも誰でも1度は聞いたことのある個性の固まりのような声の主。この2人のデュエットは心地よいことこの上なし。

FASTは、この色濃い2人の声もきちんと鳴らしてくれます。FASTに変えるときの1番の心配は蒸留水のような音にならないかということ。クールで、客観的で、奥に向かう音は苦手なのです。だから、この2人の声が魅力的な厚みのある声で聞こえたときはホッとしました。モニター調のアンプはともするとテンポが上がりがちに聞こえたりするときがありますが、このアルバムを聴く限りはきちんとゆっくりのテンポを守ってくれているのも安心できます。そして、このアルバムの魅力に加えたいのは、2人の声にメリハリをつけるかのように差し込まれるルイのトランペットです。トランペットの抜ける感じがFASTの音の魅力のひとつにも感じます。バックのピアノの音は控えめで、やや混濁している感じもしますが、実はこれはオスカー・ピーターソン。歌のバックなので音数はやや少なく控えめにも感じますが、ときおりちょっとした遊び心があって、リズムの軽やかさを上品に演出するのはオスカー・ピーターソンらしいところ。そうした全ての要素がうまく絡み合った素敵な一枚でした。クリスマスアルバムではないのですが、BGMにもシャレタ一枚ではないでしょうか。

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